「はい、カット!」

 監督の声と同時に張り詰めていた緊張感がとける。

「お疲れ様でしたー!」

 役者たちが思い思いに引き上げていくなか、目当ての姿を見つけたアルフレッドはその背に飛びついた。

「アーサー!」
「うわっ!?って、アルフレッドさん?」
「おなか減った。ご飯」
「・・・大学生が高校生にたからないで下さい」
「材料費は出すよ!」
「俺が作ることは決定ですか!?」
「レポートは手伝ってくれるのに、なんでそんなに冷たいのさ?」
「レポートが遅れたら撮影に支障が出るでしょう!って、放して下さい!」
「アメリカにそんなサービスはないよ」
「それ、イヴァンさんのセリフー!!」