素と役とのギャップについて定評のあるヘタリアキャストの面々だが、全くそのままの役者もいる。
 ドイツ役兼プロイセン役のルートヴィッヒなどはその筆頭だ。そんな彼がある日思いつめた顔をして相談してきた。

「俺って・・・エリザベータに嫌われてるのか・・・?」
『・・・・・・・・・』
「なんだその物言いたげな沈黙は。「何を今更・・・」とかいうやつか!?」

 何も言えずに沈黙した同業者及びスタッフの面々に、ちょっと涙目になったルートヴィッヒが食って掛かる。

「えぇっと・・・なんでそんな考えに行き着いたんだ?」
「なんでって・・・話しかけても俯いてあんまり返事しないし、隣に座るとなんか慌ててるし、眼が合うと逸らされるし、そもそもまともに顔見ることって撮影中以外ないような・・・」
『・・・・・・・・・』
「だからなんなんだよ!?その「わーこいつって・・・」って言いたげな目は!!」
「鈍感」
「にぶちん」
「・・・恥」
「だから何が!!??」