アルフレッドにとって前々から思っていたことだが、このドラマ制作者たちは力を入れる部分がとことん重力に逆らって捻じ曲がっている。

 一言で言ってみようとするなら―――『愉快犯』。

 ・・・自分で考えて落ち込んだ。
 あまりにも妥当すぎる。

 目の前には白い正方形の箱。それも1個じゃなくてずら〜っと2,30個ほど。
 「さあ、選べ!」と目を輝かせる監督の顔が憎らしい。罰ゲームじゃないんだぞ!












 結果として顔面にグローブが飛んでくるびっくり箱になったわけだけど、他の箱の中身がなんだったのか未だに気になる。

 唯一分かっていることは、箱を用意した美術スタッフたちが残念そうな空気を漂わせていたことだ。
 ・・・・・・他のやつはどんだけ碌でもないものだったんだろう。