長引いた撮影のせいで早朝に帰宅したまま昼過ぎまで寝ていたアーサーが、目覚めて最初に見たものは黄色くなったキッチンだった。
「・・・・・・・・・」
呆然と変貌したキッチンの出入り口で硬直していると、こちらに背を向けていた彼女がこちらを向いた。
「・・・ん?ああ、おはよう、アーサー」
「ね、義姉さん・・・」
朗らかに笑う義姉。
その手には黄色い煙を出すカップラーメンらしきものがあった。
・・・それがどうしてこうなるの?