「絶対に嫌だー!!」

 これが今回の衣装だ!と見せられた健康的なアウトドア派で爽やかさが売りの青年アルフレッドは、全力を持ってそれを拒否した。




「俺はアニメプリントのTシャツなんて着ないぞ!」

 それもただのアニメプリントではない。きゃるるん☆という感じの少女があざとい格好でポーズを決めているギャルゲープリントだ。
 至極もっともな拒否反応を見せる純情少年に、本田は静かに立ち上がった。もしやオタクモードで説教という名の暴走を始めるのではと危惧したスタッフたちの危惧を裏切り、彼は堂々と言い放った。

「アルフレッド君がやらないのでしたら、私がやります!」

 おい、待て大御所!!

 バックにババーンという煽りがつきそうな勢いで(実際、その片足は近くにあったテーブルにのっている)宣言した本田を呆然と見上げていた共演者一同は、年期の長い者から我に返った・・・

「いや、本田さんにそんなことはさせられない!だからここは俺が!」

 と思いきや、事態は混沌へ向かうことになった。

「いえ、私が!」
「いいや、僕が!」
「What's!?」

 さらには触発され手を挙げる面々を見、アルフレッドはおずおずと手を持ち上げる。

「そ、そういうことなら俺が・・・」
「「「「どうぞどうぞどうぞ」」」」
「ああ、そんなこったろうと思ったよ!●チョウ倶楽部だろうと!」

 結局ボードになりました。