始まりは、スタジオのセットにコタツがあり、たまたま寒がりなメンバーが揃ってしまったことにある。

「コタツに・・・コタツに寄生されて生きたい・・・」
「いいですねぇ・・・。ビバコタツムリですよ」

 首までコタツに埋もれたイヴァンの発言に菊がうっとりと同意した。
 もう撮影は終わっているとはいえ、戸締りしなくてはならないのだから邪魔だ。

 困っているスタッフを見かねたギルベルトが2人に声をかける。

「おーい、そこの2人。いい加減出て来い」
「「やだ」」

 即答だった。

「もう放っておきなさいギルベルト」
「・・・・・・そう言うローデリヒは何をしてるのかな?」
「鉄粉と活性炭を混ぜたものに食塩水を入れて混ぜています」
「そうか。手製のホッカイロかー。・・・・・・って、仕事場で科学実験すんじゃねー!」