@ 周囲が穏やかで、刺激が少ないときを見計らってください
A 見るからに怪しい行動をして、記者の好奇心をくすぐってください
B 勘違いされる動作をして撮影されてください
C 報道を事務所が知る少し前に音信不通になってください

注意:対人関係にひびが入り、身内から白い目で見られる可能性があります

以上、スキャンダル告発のされ方でした。




 ドラマ共演者エリザベータ・ヘーデルヴァーリと人気急上昇中のアイドル、それから売り出し中の新人モデルに三股をかけたと女性週刊誌に報道されると直後に行方知れずになったフランシス・ボヌフォアは、ホテルに滞在しているところを同僚たちに発見され、激怒したエリザベータとアルフレッドによって床に沈んだ。

 ちなみに失踪理由が「逃亡生活ってのをやってみたかった」だったのも両名がキレた理由である。

 殴り飛ばされる寸前まで飲んでいた赤ワインがカーペットに広がっていて殺人現場のようになっている。
 もしかしたら血も混じっているのかもしれない。

「このバカ兄貴ーー!!!」
「ちょ、アルフレッド!落ち着き!」
「そう言うアントーニョさんも落ち着いてください・・・。本田さん、安否を気遣うふりして揺らさないであげてください。追い討ちにしかなってません」
「大丈夫ですよ。とどめはさしませんから」
「吊るしますか?曝しますか?剥ぎますか?」
「・・・泡吹いてますよ。エリザベータ、それくらいで勘弁してあげてはどうですか?」
「おーい、生きてるかー?」
「自業自得とはいえ・・・凄いね」
「まあ、タイミングが悪かっただけとも言える・・・って、トーリス、どこ行った!?」
「ねー、あれテレビ局の車じゃない?」
「もう何がなんだか・・・」
「そうですねエドァルドさん・・・」


 次の週刊誌の見出しは『フランシス・ボヌフォア、緊急入院!?』に違いない。