「次回作品選択ドキドキあみだくじ〜」
『・・・・・・はぁっ?』

 楽しそうな監督の声と共にキャスター付きホワイトボードが運ばれる。
 学校の黒板と同じくらいの大きさのホワイトボードに貼り付けられているのはその言葉のとおりあみだくじの書かれた紙。

「とりあえず100とちょっと考えたから、さあ選べ」
「うっわー・・・紙に線がびっしり」
「そんな決め方でいいのかよ。もっとこう・・・会議とか話し合いとか」

 よく書いたなと顔を引き攣らせたのはフランシス。
 隣では一緒に呼び出されたルートヴィッヒがどうにかツッコもうとしている。
 サディクとヘラクレスに至っては、言う言葉の一言すら浮かばないらしい。

「いい加減飽きたんだ。世界の常識もお約束もぶっ壊して俺は神になる」

 ・・・なんのキャラだ、それは。

「安心しろ。このドラマに常識なんてもの端から存在してねぇ」
「「安心できねぇよ!」」
「監督が乱心した・・・」
「違う違う。あれ、通常。俺らの普通があいつの異常だから」
「・・・俺らの普通って、何?」
「「・・・・・・・・・」」

 誰も答えられません。