「ラトビアー」
「は、はいぃ!?」

 宗主国とは違う、けれどある意味それ以上に怖い存在からの呼びかけに、引き攣った返事をしたラトビアは振り返る前からすでに涙目だった。

「な、なんですか・・・?」
「いや、そんなに怯えなくてもとって食ったりしないからな。・・・ちょっと採寸させてくれ」

 そう言ったイギリスの手にはテープメジャーが握られており、返答がどうであれやる気だとうかがわせている。
 元から選択権のないラトビアが怯えと戸惑いを混ぜた顔で頷くと、慣れた動作でメジャーがラトビアの体に巻かれた。

 基本のウエストや袖丈から、何故か全長や頭の大きさまでメジャーで測ったイギリスは、満足げに結果を手帳に書いていく。

「・・・これでよし、と。あ、もういいぞ」
「は、はい」

 いい子いい子と頭を撫でられて、ようやく緊張を解いたラトビアはなんとなく尋ねてみたのだ。それが間違いだった。

「あの、それ何に使うんですか?」
「ん?ああ・・・昔ロシアにやったぬいぐるみがぼろぼろになってたから、作り直そうかと思ってな」
「・・・・・・・・・」

 ラトビアの脳内に、偶然見つけた着ぐるみを着た子供時代のロシアの写真がよぎった。

 

 

 数分後、リトアニアとエストニアにぬいぐるみにされる!!と泣きつくラトビアが居たという。

 さらにその数分後、リトアニアとエストニアも採寸を迫られ、3人揃って恐慌に突き落とされることとなった。

 

 

 


 



 子供時代の露は、英手製の着ぐるみを着せられていたのではという妄想の進化系。

 

 裏話としてはぬいぐるみを「もうぼろぼろなんだから捨てろ」といわれた露が、「じゃあ今度からラトビアを抱いて寝る」って言い出したから、同じ大きさならいいんじゃないかと考えた英の救済措置です。 大きさ実寸大で、でもちゃんと動物。
 そして1人じゃ寂しいので全員分作製。ロシアサイズのやつも作ります。
 ちなみにルーシはお手伝い、お駄賃はロシアぐるみ(?)。流石にベラルーシ(のぬいぐるみ)を抱きしめて眠るのは止めそうだし(紳士だしさ)。
 

 でっかいテディベアと一緒に寝る子露とかいいと思いません?

 個人的解釈として、ヒマワリ組の3兄弟はなんだかんだ言って根底はしっかりしてると思います。
 長男はポニーの子の世話にかかりきりで、次男と三男はぎすぎすしてるけど、それでも仲いいと思います。
 てか、いがみあってるシーンとか書くのめんど・・・心苦しいし。 
 なのでうちでは仲良し時代の頃のまま進みます。少なくともこの設定の話は。