「アイリスさん、何を見ていたんですか?・・・求人雑誌?ですよね?」
「え、ええ」
「アイリス先輩、バイトするんですか?」
「まだ探してるところだけどね。そろそろバレンタインだから・・・」
「ああ。恋人へのプレゼントのためにですか」
「いえ、それもあるんだけど・・・去年のことも考えると、バレンタインのお返しを1人3ドル以下としても600ドルはかかるから・・・」
「あー・・・・・・」
「去年、凄かったですよね・・・」
「そういえばカークランド会長も結構もらってたんじゃないですか?」
「まあね。2人してどうしようかと思ったもの。・・・・・・そういえば半分以上はフランシスに妨害されて渡せなかったって噂が立ったわね」
「・・・そんな噂もありましたか」
「僕は『ボヌフォア先輩以上の菓子なんて作れない』って断念した子の話を聞きましたよ」
「吾輩はカークランドの下僕共の勢いに負けた生徒が涙を呑んだと聞いている」
『・・・・・・・・・』
真実は闇の中
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