「(こいつが解答するなんざ珍しいな)カリエド」
「んー・・・分からん。てか解答とちゃうねん」

 教師がなんだか青筋をたてたが、それに気づくアントーニョではない。
 のほほんとした空気のままで2列前の友人を指差した。

「昼にアーサーの弁当を死んだ魚の目をしながら食べたフランシスがさっきからピクリとも動かせんのやけど・・・」

 アントーニョの言葉に、寝ていると思っていた前の席の生徒が振り返って、フランシスの顔を見た途端に仰け反る。

「・・・し、白目むいてる!」
「げぇ?!保健委員、誰でぇ?」
「救急車のほうがええかもなー。かなり怒っとったから何入れとるか分からんもん」
「しっかりしろボヌフォアー!!」


 弁当製作理由:浮気&ストレス解消












 担任はサディク・アドナン先生。何だか苦労性。