「アーサー。映画を見に行かないか?」

 GW間近の学校での誘い。
 映画好きのエドワードの発案だから違和感などなかった。
 だからなんの疑惑もなく頷いたのだ。・・・それが間違いでなかったと、誰が言えるだろうか。



Axis powers ヘタリア
 =継承戦争=イタちゃんの夢=学園ヘタリア=SHKへようこそ!=
 

  入り口上部の大型看板にでかでかと貼られたポスターを目にすると同時に踵を返したアーサーをエドワードがすかさず捕獲する。
 いざとなれば俵担ぎぐらいなら辞さない意気込みだ。

「放せエド!」
「逃がすか!」
「やめてくれ勘弁しろこんなに恥ずかしいなんて小学校ごろに兄さんが衣装着たまんまで参観日に来たとき以来なんだってか何時の間にチケットなんて手に入れてたんだよ初日公開日って役者挨拶あるんだぞそれ目当てに来る人多いから前売り券を買った人しか来れない筈なのにどうして2人分も入手してんだここの役者挨拶担当は確か本田さんとアルフレッドさんとフェリシアーノさん・・・だからかそういえば本田さんのファンだったなでもさもし顔合わせたら気まずくなるかもしれないじゃないかおいこら聞いてんのか報道陣多いし何よりもポスターが壁一面全部貼ってあるのが気恥ずかしいしいっそ剥がして回りたいぐらいだしなんかコスプレしてる人いるしばれたら俺は逃げるぞ」
「・・・すげぇ肺活量してんな」
「鍛えてるからな」
「でもだめー」
「はーなーせー!!」