結局押し切られて映画鑑賞決定。

『あははは!くたばれワイン野郎』(イギリス、フランスを足蹴にする)

「・・・・・・」(アーサーはポップコーンを食べています)
「・・・・・・」(エドワードはじっとスクリーンを見上げています)

『あ?何か文句あんのか?』(イギリス、凄む)

「なあ、アーサー・・・」
「んー・・・?」
「お前って二重人格だったりしないか?」

 ポップコーンを食べていたアーサーの手が止まり、何を言ってるんだとばかりに睨みつけられる。

「しないに決まってるだろ」
「でも・・・これ・・・まるっきり別人・・・」
「役になりきってるだけだ」

 2人の視線の先ではイギリスがフランスに回し蹴りを叩き込んでいる。

 このアングルの撮影だと、両方とも本人なんじゃないのか?

「このシーンは大変だったなぁ・・・」
「ふぅん・・・」
「うっかりフランシスさんが意識飛ばして、半日撮影が押すことに・・・」
「つまりお前がノックアウトしちゃったんだな」
「・・・うん」

 そういえばアーサーとの出会いは近所の合気道道場だったな。と幼い頃を思い出す。

「前にドレークの後輩が「女王様・・・」とか呟きながら恍惚とした表情でアーサーのこと見てたっけ・・・」
「・・・そういうのは是非とも止めてくれ」
「おう。ドレークに殴り飛ばされてたぜ」