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Title:理想は『夫婦喧嘩は犬も食わない』
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先日、L嬢からメールが来た。
KとBが喧嘩をして、Bが塞ぎ込んでいるらしい。
ちょうどKの住んでいる方に行く仕事があったから、スケジュールをいじって様子を見に行くことにした。
K本人に会うまで紆余曲折あったものの――部屋に篭城していたのを半ば力技で引きずり出したことだけは記しておこう――どうにか喧嘩の原因を聞きだせた。
喧嘩の原因はKの趣味(副業と言ってもいいほどの収益がある趣味だが)らしい。
何事にも全力でこだわる性質であるKは一度火がつくと寝食忘れて熱中する悪癖がある。
Bはろくに食事もせずにデスクに向かい続けるKに対して苦言を洩らし、言い争いになったのだそうだ。
BがKに言ったことは至極正しい、恋人でなくとも親しい間柄ならば言わずにはいられないような内容だったのだが(というか俺も言ったことがあるようなことだったのだが)、いかんせんタイミングが悪かった。
普段のKなら自分に非があれば素直に認め、謝るだけの懐の深さといったものがある。しかし趣味に打ち込んでいるときのKにそれを期待することはできない。
だってなんかオーラからして違うし(ー_ー;) 。
いっそ別人だと言われたほうが納得できるくらいにあれだし┐('〜`;)┌ 。
そんなわけで、喧嘩して帰ったBは自宅に戻って落ち込み、KはKで我に返って絶賛自己嫌悪中というわけだ。
ああ、そうだ。あれだ。痴話げんかだ。
わざわざ口を挟まなくても勝手に修復されるんだろうが、偶に拗れに拗れて斜め上方向に突き進むときがあるので放置しきれない。
まさに『一寸先は闇』である。
とりあえず、L嬢のところに行こうかと思う。
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