「ごめん日本。俺が間違っていたよ!」
ア メ リ カ が 日 本 に 謝 っ た ! ?
その場に居合わせた国たちが信じられない光景にフリーズする。
「分かって下さいましたかアメリカさん!」
状況についていけない周囲を無視して、二人はがしぃっと堅い握手を交わした。
「メイド服にわざとらしい短さは邪道なんだね!」
「そうです!見えそうで見えない丈にこそ萌えを感じるものなんです!フリルやパフスリーブのあるフレンチメイドよりもシンプルで清楚なヴィクトリアンメイドです!」
・・・何この会話
「色は黒か濃紺だね!エプロンは白で前掛けと下がつながってるやつ」
「はい!スカートの下にはペチコート、翻るとレースが見える長さで!」
「Wao!それはいいね!髪は三つ編みか、サイドを後ろで纏めるか・・・シニヨンで見えるうなじも捨てがたい・・・」
「ふふふふ、アメリカさんも分かってきましたね・・・」
「いやいや、まだ日本には及ばないよ」
謙遜するアメリカという世にも珍しいものが披露されているが、それを認識できる国はこの場にはいなかった。立ち去りたいのに体が動かない。なんであの二人はここ(会議場内)でそんな会話をしているんだ。もっと人気のないところでやってくれ。
「靴はストラップ付きのローファーですね。足は」
ドアの開く音に日本の声が途切れた。
示し合わせたように日本とアメリカの視線がそちらを向いた。
救いが来たかと周辺国の視線もドアを向く。
「な、なんだ?」
入ってきたのは、最近女性であることを暴露して世界を混乱の渦に叩き込んだイギリス。
「「・・・・・・・・・」」
日本とアメリカの視線はイギリスの足に向けられている。
「ニーハイかい?」
「ニーハイです」
「・・・は?」
イギリスの服装は上着にタータンチェックのプリーツスカート。そしてその足を覆うのはふともも半ばまであるソックス、いわゆるニーハイ。
「童顔!眼鏡!・・・濃紺に三つ編みで決定ですね!」
「え?」
「絶対領域だよ、イギリス!」
「あ?」
「ツインテールも捨て難いですが、メイド服ですから機動性重視ということで」
「メ、メイド?」
イギリスの肩を日本とアメリカが掴んだ。
状況についていけないイギリスはひたすら戸惑っている。周辺の国はいわずもながだ。
「よし、行こうイギリス!」
「行くってどこに・・・」
「おたくの聖地秋葉原です!」
「はい!?」
「ちゃんと似合うのを選ぶからな!」
「え?俺が着るの?」
「当然です!」
「ちょ、待てえぇえ!?」
遠ざかっていく3人の声。
その後、秋葉原を散策する3人が目撃されたが、イギリスがメイド服を着たかは定かではない。
元々、日と米は英に着せるメイド服について論争していました。んで米が日の意見を認めたという流れ。
メイド服論は私の意見はいりまくりです。
まわりを振り回しまくってるにょた英ですが、日と米には甘いです。というか不測の事態に追いついていけないうちに押し切られたら誰でも負けるか?
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