「アーサー、なんだかやつれてないか?」
「エド・・・」

 夏休みを補習と仕事に費やしていたため久々に顔を合わせた友人は、見るからに青白い顔で目の下に隈を作っていた。

「最近、寝れないんだ・・・」
「・・・帰って寝るか?」

  映画撮影が終わったばかりで疲れているのだろうと予測をつけたエドワードの提案にアーサーは弱弱しく首を振った。

「いい・・・。変な夢見るから」
「変な夢?悪夢とか?」
「うん・・・。股間に薔薇をつけたフランシスさんが猫耳片手に追いかけてくるんだ・・・」
「・・・・・・」

 ああ、それは寝たくないだろうな。

「あの時は尻尾まではつけてなかったのに・・・」
「実物見たことあんのか!?てか、お前ら一体何作ってんの?!」