毎回のことだが、あえて言おう。
 あんたらは欠食児童ですか・・・・・・。

 新年早々に大手事務所のコンサートに乱入するなどという気力と体力のある仕事をさせられた仕事仲間たち――かく言うアーサーも客席からステージに引っ張り出されてかけて友人を放置して逃げた――の元を重箱片手に訪れたアーサーは、文字通りに舞い散る重箱の中身を見ながら顔を引き攣らせた。

 何時床に落ちやしないかとハラハラし通しな彼の心中など解せず、渦中の人である監督&20代メンバーは実に大人気ない戦いを繰り広げている。周囲で見守るスタッフたちに止める気など端からない。

「天津甘栗にしておけばよかったかなぁ・・・・・・」




栗きんとん争奪戦
「俺もねーオゾウニ作ってみたんだよー」
「・・・・・・材料を伺ってもよろしいですか?」
「えっとねー、象の肉と・・・」
『・・・・・・・・・(どうしよう)』