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10.私を神と崇めることに異議を唱える必要性を感じないのですが。






 花束とお菓子を持って、俺は今日もイギリスのところへ行く。
 
 ノッカーを叩いてしばし待てば内側から開けられるドア。それと同時に蹴りが飛んできて、フランスを地に沈めた。

「よし」

 満足そうな声が頭上からして、ドアが閉められていく。

 ・・・・・・・・・・・・・

「って、ちょっと待てー!!!」

 地面に這い蹲ったまま腕を伸ばしたフランスが閉まる寸前のドアを押さえた。
 元ヨーロッパ強国。現農業大国。
 イタリア二号機なんて呼ばれたこともあったが、決して貧弱ではない。

「ちっ・・・何の用です、この露出狂。ブタ箱で大人しくしててください」
「いつの話だよ!?」

 ドアから顔を覗かせたのは蹴りつけてきた本人ではなく、別のよく知る男。
 彼はフランスの言葉を無視して、横に立つ蹴りをした少年を振り返った。

「駄目ですよ、オーストラリア。ちゃんと生死を確かめて止めを刺さないと」
「はーい」
「いやいやいや、物騒なことを教えんなよ」
「イギリスにはあなたが来たら完膚なきまでにぼてくり・・・ああ、失礼。丁重にお引取り願うように言われてまして」
「カナダ・・・お前、あいつに似てきたなぁ・・・」
「大変嬉しい褒め言葉です」

 そう言って笑う姿はここにいないあいつに良く似ていた。








あの人を神と崇める事になんの問題が?

 誰にもあげない、私たちの神様。